2023年8月2日
クルーズ船でおもてなし
川山宗初(青森不白会)
八月始めのねぶた祭りの期間に三日間、青森港に寄港するクルーズ船(ダイヤモンドプリンセス、ベリッシマ)のお客様にお茶会でおもてなしを致しました。
北のまほろば歴史館という、青森の民俗風俗を紹介する博物館の一画で、氷点てのテーブル茶席です。外国のお客様が中心でしたので、目に鮮やかな野点用の傘や赤い毛氈を使い、視覚的に日本を印象付ける作りを心がけました。
抹茶に触れたことのないお客様も多く、彼らが初めて抹茶を飲む瞬間は微笑ましいものでした。中には「お茶の茶碗ではなく、グラスに入れてくれれば飲める」という方もいらして、グラスに移し替えてお出ししたのも印象深い出来事でした。お互いの国のお茶についてのお話に花が咲き、茶の湯で国際交流を深められた素晴らしい機会となりました。現在では抹茶も世界に浸透していると思っていましたが、まだまだ知らない人が多いと知り、世界中に抹茶を広めるためには多くの余地があることを実感しました。
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2023年7月3日
高知家元招請研究会
家元招請研究会
中山精雪・伊藤温雪(高知不白会)
●リモートから今回久し振りに高知にお越しいただき、お目にかかれて嬉しく思っています。花月では感染対応に併せてのお茶碗の扱いから部屋に合わせてのしつらえ、またお客さんの所作や花札の扱いなど、教わる事が多種多様で、まさしく花月百遍おぼろ月のような感じでした。寝ながら体操は、早速家で行っていますが、いざやってみると家元のようにスムーズにできません。自分なりに継続していき心身ともにリラックスしていきたいと思います。そして、短時間でしたが、新柳先生のお灰はとても綺麗で感激しました。再た高知で家元と新柳先生に教授していただける日を楽しみにしております。 (中山精雪)
●体操実習では、年齢相応に身体が固く苦労しました。花月では点前を目を閉じて試みてみたらとの指導が印象深かったです。目を開けていていてもしょっちゅう間違うレベルでは大変なことになりそうだと感じました。指導は見た目より見えない本質を心で掴めの意味と受け取りたいと思います。 (伊藤温雪)
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2023年6月25日
青森家元招請研究会
家元招請研究会
外崎宗優(青森家不白会)
六月二十五日、青森市ホテル青森において、午前は体操、午後は軸の掛け方、花付花月(札あり)、花月(札なし)が行われました。
花付花月(札あり)では、お客様三人の中に雲鶴先生に加わっていただきました。私は亭主を担当し、花は雲鶴先生に花所望し、生けていただきました。宗全籠に見事に生けられた花は、部屋の雰囲気を華やかにしました。
コロナウィルスの影響で久し振りの札あり花月でしたが、札の出方によって各人がそれぞれ臨機応変に対応しなければならない緊張とわくわく感をみんなで共有するところが難しくもあり、また面白いのだと改めて思いました。
お客様に助けられ、とても楽しい有意義な研究会でした。
また、雲鶴先生の貴重な茶籠をご披露いただき、一つ一つ吟味されたお道具を拝見でき感激いたしました。
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2023年6月18日
大分家元招請研究会
家元招請研究会
財前宗忍(大分不白会)
六月十八日、大分へ家元にお越しいただいて四年ぶりの研究会が開催されました。待ちに待った一日は、梅雨の最中ではありましたが、雨も上がりお庭の緑と時折耳に届く小鳥の囀りの中で始まりました。
午前中は今年の課題である体操から始まりました。一つ一つの動きを、ゆっくりと呼吸に注意をしながらと、丁寧にご指導くださいました。日頃の運動不足から、ついて行くのがやっとでしたが、終わった後は背筋が伸びとても爽やかで身体も軽く感じられました。
続いて小習として、家元が持参下さった短冊「虚子と芋銭の句画讃」を拝見いたしました。大分にいては見る機会の無い品々で、貴重な体験でした。
午後からは、札なしの花月と札を使っての花付き花月をご指導いただきました。札なし花月では亭主や通いの役割、役を名乗った者の所作を教えていただきました。続いての花付き花月では、私が亭主をしました。折据が廻り久し振りに引く札に、少し戸惑いがありました。今回、二つの花月を比較することができて、それぞれの花月での役割の違いや共通点、心構えなどとてもわかりやすかったです。札なしは、各自がお席全体の流れに気を配り、役を名乗るところがありますが、折据を廻すと自分の役を札にゆだね無言で緊張感の中進んで行きます。日頃のお稽古でも比較して二つを行うと面白そうです。
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花月いろいろ
熊谷不白会研修会
田中島宗洋(熊谷不白会)
六月十八日、熊谷市の星渓園で、熊谷不白会の研修会が「花月」を課題として行われました。
まず、熊谷の理事の中から五名でのデモンストレーションがあり、その後、ご指導、解説をいただきながら順番に前に出て全員参加で行われました。昼食をはさみ午後から「花付花月」「札なし花月」のそれぞれの違い、折据や札の扱い方、札に対しての対応の仕方、一客一碗のお点前なので、通いが茶碗を出すタイミング等「花月百遍朧月」と言われるように、まだまだ勉強が必要な事を実感致しました。ゲーム感覚でお茶が楽しめるため、お稽古に取り入れていただき、楽しみたいと思いました。有意義な一日でした。
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2023年6月11日
神戸家元招請研究会
家元招請研究会
安藤由紀(神戸不白会)
新宮同好会会員も参加
昨年からお稽古を始めたばかりの私にとって初めての家元研究会でした。
まず、今回のテーマである「身体への旅」「寝ながら体操」「姿勢と呼吸」について分かりやすく平易な言葉で解説をして頂き、正しい点前をするためには体幹を鍛える必要があることが分かりました。実技では、家元自らお手本を示して下さり、参加者全員で体を揺らしたり、寝転んで手足を動かしたりしました。家元ごく自然になさっていましたが、慣れない私は四苦八苦でした。日頃から鍛えておくことが肝要だと思いました。
午後は「札あり花月」「札なし花月」で先輩方と一緒に参加させて頂きましたが、動き方が分からず戸惑っていると、一つ一つの動きを家元がご指導下さいました。札ありと札なし、それぞれに良さがあり、大変楽しくお稽古させて頂きました。毎回のお稽古が嬉しくて楽しくて、あっという間の一年でしたが、今回貴重な経験をさせて頂き、今後もさらに精進していこうと気持ちを新たにしました。
山内杏奈(神戸不白会)
初めて家元の研究会、お茶と体操がどう関係するのか、不思議に思っていましたが、家元のすっと背筋の伸びたたたずまいには、茶の湯には体を整えることも大切なのだと感じる説得力がありました。予想以上にハードな体操に驚いたり、初めての札なし花月を興味深く見たり、和やかな雰囲気で楽しみながら会を終えることができました。
お点前の音を聞くというお話も印象的でした。まだまだ手順を追うのに精いっぱいですが、お稽古を続け、いろいろな気づきを得るのが楽しみになりました。
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2023年5月28日
アフター招請研究会
下村宗悦(長野不白会))
五月二十八日、新緑と川のせせらぎ、鳥の鳴き声のする中、長野不白会研究会は終わりました。
その後、家元夫妻と私達六人は、迎えに来てくれた車で豪雪で有名な野澤温泉へ行きました。狭い坂道に沿った由緒ある旅館は家元の常宿とのことです。地元の食材を使った夕食はおいしく、家元とも久しくお話しをさせていただき、楽しいひとときでした。
翌日は近くの古いお寺で家元の笛の演奏会を予定していましたが、雨のため、旅館の一角に変更になりました。外の木々は霧に包まれ幻想的な風景です。哀愁のこもった笛の音色の童謡唱歌に子供の頃、友達と遊んだふるさとの山、川が思い出され心の中で謡っていました。
お昼は地元の林の中にある蕎麦屋さんでお蕎麦をいただき、近くの北竜湖を散策して、それぞれが新幹線に乗って家路につきました。
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長野家元招請研究会
家元招請研究会
小宮山宗裕(長野不白会)
ほととぎすの声がきこえる季節に、家元、雲鶴先生をお招きし、長野不白会五十周年の記念の年に研究会を開催できました。
家元のご指導が初めての人や長年お世話になった方、それぞれの思いがあった事と存じます。私も雲鶴先生のお点てになったお濃茶をいただけ、幸せでございました。
また野沢温泉でのひとときも大変楽しゅうございました。思いがけず家元の篠笛も拝聴でき、雨の北竜湖もまた趣があり、思い出に残る場所となりました。
御堂島良子(長野不白会)
研究会が小諸で開かれることから、家元は「島崎藤村の手紙」掛軸をご持参くださいました。その手紙の日付と開催日が同じで驚きの声が上がりました。
午前中は家元の指導の下、小習「お花」「お炭」が行われ、着物のままでもできる軽い体操を教えていただきました。
午後の濃茶は雲鶴先生によるお点前で、次客として、先生の柔らかな動き、そして静謐の中で切れ目なく続く所作を間近で見ながら、「ひとつひとつの所作を見逃すまい」と一心な気持ちになりました。「ものを大切に、なかんずくひとさまを大事に」することがすとんと胸に落ちた思いです。いただいたお濃茶のまろやかで香り豊かな美味しさは。長野不白会五十周年を記念する招請研究会から、得難い多くのものを授かりました。
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2023年5月14日
久留米雲鶴先生招請研究会
雲鶴招請研究会
笹本宗緑(久留米不白会)
ずっと延期になっていた対面での研究会、本当に心待ちにしていました。
課題は「台天目と盆点」。床や水屋も見ていただき、軸と花との調和、天目茶碗と台とのバランスについて、各服点ての濃茶の場合、茶器へ抹茶をどの程度入れたらいいかをご教授いただきました。
その後、普段のお稽古やお茶会では殆ど目にすることのない台天目と盆点のお点前を雲鶴先生にしていただきました。お茶をお出ししてからのき方やお道具の拝見の仕方も状況に合わせて対応することが肝要であるとのご指摘も頂きました。
今回の課題、台天目と盆点でお客様への心配り、大事なお道具への配慮がいかに重要であるかを改めて学びました。
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2023年4月23日
新潟家元招請研究会
家元招請研究会
中尾宗禮(新潟不白会)
久し振りに宗匠、新柳様をお迎えできました。
二十三日は、支部会員「体操と札無し花月」。
二十四日は、上伝以上の会員「花月いろいろ(花付、香付、札なし)が課題でした。
体操十種〝身体への旅〟、分かり易い説明をしながら体操を実演いただき、二倍お疲れになられたことと存じます。
お茶にかかわっていられる日を少しでも長くと願いながら、楽しませていただいております。
宗匠は、「茶席の客になった時、目を閉じて座ってみる」ことをご提案くださいました。馴れるとお点前の様子がわかるようになるかも......。目だけに頼らず五感を均等に働かせ、それを鏡に自分自身を見つめてほしいということでした。改めて心に残る良いお話でした。
岩原朋子(新潟不白会)
家元の持参された「無事」の掛軸が、コロナ禍を生き抜いて集まった皆を称賛してくれているようでした。「小習」は掛軸の掛け替えについて。新柳先生の実演と講義は、お茶の作法を超えて物事の進め方、仕事をする上での態度としても心に響きました。丁寧な所作というものは、貴重なものを大切に扱う心を育てると共に、思いがけない事故を防ぐ上でも大事なことなのだと教えて頂きました。日頃、効率や時短ばかりを優先して過ごす自分を省みるよい機会となりました。
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2023年4月9日
笠間稲荷神社例大祭
香道志野流蜂谷宗苾宗匠
─新柳様による献茶式
新柳様
池内宗有(茨城不白会)
四月九日、笠間稲荷神社において創建日のお祝いとなる例大祭が執り行われました。本祭はコロナ禍の沈静化により四年ぶりに招待客を招いての盛大な祭典でした。
前日までの春の嵐も過ぎ去り、暖かすぎるほどの良いお天気に恵まれ、木々の緑も一層鮮やかな神社の境内には多くの方々がお見えになりました。神事の中では、恐らくはじめて新柳様による献茶式が厳かに執り行われ、落合先生をはじめ東京からのお客様も昇殿なさり、厳粛なひと時を過ごしていただきました。
午後からはみなさまお揃いでお香席に入られて、志野流の若宗匠とご一緒に系図香に参加なさっていただきました。
残念ながら時間の都合でお茶席にはお招きできませんでしたが、陰点てにて桜薯蕷饅頭と一緒に一服召し上がっていただきました。
久しぶりにお客様を迎えてのイベントで、とても楽しみにしておりました。二カ月前よりお道具やお花、おもてなしの段取りなど、茨城不白会としてできる限りの事を話し合ってまいりましたが、当日は不手際な事も多かったのではないかと案じております。
来年以降もつつがなく、そして様々な交流が以前のように行われていく事を切に願うばかりでございます。
●随行を終えて
小林宗淳(東京不白会)
笠間より帰り付けば廻りは若葉、一日の日差しの強さを覚えます。笠間稲荷例大祭献茶、新柳様淡々と奉仕。香の志野の若宗匠と気を合わせておられました。江戸千家後嗣の随行を無事済ませ、今生の栄と致しました。
前夜晩餐の席、志野流の宗苾氏が宮司と対応。席を盛り上げて居られました。また行道香席いずれの場でも新柳様を気づかっておられる様子誠に嬉しく思いました。
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八女家元招請研究会
家元招請研究会
山崎宗明(八女不白会)
コロナ緊急事態より三年を経、新緑の中、家元をお迎えし念願であった研究会を開催することができました。これまで総ての支部行事中止の中でも、オンラインで研究会を開いていただき、茶の湯でも新たな試みに戸惑い疑問を感じながらも、パソコンを駆使し挑戦する楽しみを皆で共有いたしました。
今年のテーマは「体操十種─身体への旅」。今回の研究会にふさわしいものだったと思いました。会員の皆さんが久し振りの再会にお互いの無事を確認し合い、また嬉々とした笑顔や声に色々な心配事が吹き飛んでいく思いでした。身体をかばいながらも曲げたり広げたり等の色々な動作がいつもよりスムーズにできているように感じられ、これも一堂に会する事ができた喜びの表れではないかと思えました。
後半は「炉中の五徳据え、釜の高さ」と「札なし花月」。久し振りの家元のご指導お話に皆満足し興味は尽きぬようでした。これからも今回の様な事態は発生するでしょうが「茶の湯」の本質をしっかりと捉え進んで生きたいと思っております。
■福岡・八女研究会随行
古屋宗空(東京不白会)
この度は福岡・八女研究会に随行させていただきました。大変勉強させていただき、また様々な出会いをいただき感謝申し上げます。
太宰府に思い出の鐘響きけり
体操の活気に満ちて大広間
城趾に黒田の藤の咲きそめり
大楠の川辺守れり国境
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2023年4月8日
福岡家元招請研究会
家元招請研究会
伊藤宗素(福岡不白会)
三年ぶりに家元が福岡においでになっての研究会でした。久し振りでお懐かしい思いと同時に、以前通りの的確なお厳しいご指導に緩んでいた心と身体に喝を入れていただきました。
体操の動きに、茶席での動作の基本が含まれていること。
小習で学ぶ軸飾りは手段であり、本質はお軸の内容を鑑賞すること。茶席では、お客が主役で、亭主は主役を引き立てる為に心を込めて気配りのあるおもてなしをすること。花月は、主客両方の役割を学ぶ稽古、形だけにとらわれずに、心を込めてお茶を点て、美味しくお茶をいただくという主客本来の目的を学ぶこと、等々。
対面でご指導いただける有り難みをつくずく実感できた研究会でした。
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2023年4月6日
新宮同好会の稽古
新宮同好会
一、風炉の名残り
一、炭点前着火炭使用
一、濃茶薄茶
一、小習
炉の片付け
一、体操十種
「頭の位置と腹式呼吸」
「臥式」(寝ながら体操)
○今回の一品
◦浦上玉堂
「三江川渡図」
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2023年3月4日
佐賀オンライン研究会
三ケ島宗汲(佐賀不白会)
体操では姿勢の整え方から始まり首や肩、腹部から腰、足へと続くストレッチで、今回は社中の方も一緒でより分かり易く感じました。私は肩こり、腰痛がたえなかったのですが、体操十種を教えていただいてからは頭の位置確認と肩甲骨動かしを隙間時間に、腰や足回りは就寝時に実践するようになり、随分楽になったと感じております。まだ猫背の改善までは至っておりませんが、伸びやかな姿勢でお茶と向き合えるよう継続していきたいです。
炉辺の準備から釜据はオンラインならではの視野の良さがあり、こまやかな調整のポイントも説明いただき分かり易かったです。「札なし花月」はコロナ禍を考慮されての新展開。折据や札の扱いが苦手でも参加できるのも魅力だと感じました。各服点てのため通いの役割やその動きを拝見できたのも大きな収穫でした。
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チャリティー茶会に参加して
田代宗代(新潟不白会)
新潟不白会では三月四、五日、トルコ地震被災者支援の茶会が開催され、沢山の皆様がチャリティー茶会の趣旨に賛同いただきお越し下さいました。コロナ禍久し振りのお顔合わせで「テーブル茶席は初めてですが、楽しいですね」とか「ボクお茶は半分でいいよ」等、笑顔、笑顔が嬉しく感じられました。
会話の中で日本ならではの支援というお話も出、トルコの被災者の方々に早く以前の日常が戻られることを願わずにはいられません。花入のチューリップにその思いを強くいたしました。
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2022年11月18日
2022年度 家元教場研究会レポート(14)
家元教場研究会 実践「自宅の茶」
十一月十八日(金曜B)
主 倉持宗江(東京)
十一月ですので、炉開きと口切をテーマに自宅の茶を行いました。お客様は、森田宗杲様、中野宗照様、福嶋宗郁様の三名、お迎えする側は、倉持宗江、倉持武雪 社中一名です。
前庭のベンチを待合に、広間にて母の茶壺で、母から教えられた口切をいたしました。新茶葉茶の香りを皆さんで楽しみ、御茶のお正月を迎えた喜びを感じました。
続いて瓢の炭斗で炭点前、「やはり炉壇の炭のぬくもりはいいですね」と話し、菊の葉の香りを楽しみ、塩で炉を清めてこれからの安全を祈りました。
場所を変えて、テーブルで御酒と手作り竹皿の八寸、先ほど取り出した葉茶を臼で挽く音を聞きながら、手作りの懐石弁当とお椀でお食事、いろいろなお話をお聞きし、お互いに親しみが深まりました。主菓子を召し上がっていただき、庭のベンチで中立。
銅鑼の合図で、小間席入り。挽きたての濃茶を各服点で味わっていただきました。篩はかけていないのですが、粒もなくすべらかな濃茶が練れました。飾り替えをし、二月堂と椅子を準備した広間へ移動して、薄茶を差し上げました。最後に水菓子でリラックスして、懇談。
研究会の「自宅の茶」のお陰で、普段あまりお話できなかった方々と、親しくさせていただき、
茶の湯の考え方、行い方のお勉強ができました。御茶を続けていて良かった。御茶をすることで、人生も広がり、気持ちが豊かになると皆さんで話しておりました。 研究会に参加し、自宅の茶を実践させていただいたことを感謝申し上げます。
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2022年11月6日
福岡・佐賀オンライン研究会
「自宅の茶」「口切り、炉開きの趣向」
黒岩宗富(福岡不白会)
最後の研究会に相応しい「炉開きと自宅の茶」のテーマは大変参考になりました。研究会当日、福岡不白会の三名の方々が久々に拙宅にお越しになったので、オンライン終了後、実際に座敷で簡単なおつまみと一献、お弁当、主菓子、後座はテーブル茶で濃茶をお出ししました。
オンラインの動画では、初座は八寸と一献で十分だと思いましたが、実践するとお弁当が点心の代わりとなり、座がより楽しくなりました。
実施したことにより、オンラインで拝見した以上に多くのことを身をもって得ることができました。肩の力を抜いて「自宅の茶」ができるのかも……。それに「次はどなたがお招きくださるかしら」と皆さん楽しそうにお話されていました。
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上越茶道会茶会
高田不白会 青峰会
十一月六日、第二十七回上越茶道会茶会が高田別院にて開催され、二席のうち、一席を青峰会が担当しました。実に三年ぶりです。コロナ禍の終息が見えない中、万全の感染対策を講じ行われました。
当日は好天に恵まれ、十一月としては気温も高く絶好の茶会日和でした。
流祖不白筆「水月ノ絵」が皆様をお迎えし、季節の花、ビナンカズラと秋丁字が更に彩りを添えます。木地の米棚に鶏竜山窯の水指、茶器には双鶴ノ絵と久し振りの茶会をお祝いしているかのようでした。
一席十五名ほどのお客様、正客から十客様までそれぞれ違った茶碗で薄茶が振る舞われ、喜びのお声をいただきました。花入と建水は、一昨年亡くなられた五智窯の木村隆先生の作品が使われ故人を偲びました。のどかな秋の一日、待ちに待った茶会に終始話が弾み、私は水屋でその様子を窺いながら、このような茶会が思う存分できる日常が戻る事を願っておりました。
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2022年10月23日
久留米・八女オンライン研究会
「自宅の茶」「左利きのお点前」
西依宗直(久留米不白会)
リモートでの家元研究会も五回目、少しずつ操作にも慣れてきました。最初はパソコンがうまく作動するかばかり心配していましたが、回数を重ねるごとに余裕が出てきて、内容を吟味できるようになりました。今では後日、もう一度視聴して復習をさせていただいております。
今回の「自宅の茶」では、亭主である家元とお客様の会話のやりとりが和やかで、画面越しでもその席の雰囲気が感じられました。
自宅にお客様をお招きするということは、温かい雰囲気を作り出す事が必要と感じました。そのための会話の大切さを感じさせていただきました。
奥村松泉(八女不白会)
お客様の手土産の会津八一氏のお皿をその日のテーブル茶の花器にお使いになり、家元みずから庭から切って来られた秋海棠を生けられました。その意表をつく気遣いに感銘しました。
手弁当持込みの茶事の気楽さにも肩の力が抜けた感じでした。お互いに弁当交換し合うのも良かったのなあと感じました。
酒は喜多屋、抹茶は星野園の星の奥と、八女の物をお使いいただいたのも嬉しい心遣いでした。
後座は大振りの茶籠で、二つ茶碗でした。先日岩手全国大会に家元席で拝見させていただいた茶籠でした。他のお道具も映像でじっくり見る事ができました。振出は朝鮮唐津、主茶碗は尾形乾山、替茶碗は黄瀬戸の筒茶碗、中次の十草図の茶入れ、茶巾筒、家元作の茶杓等。是非手に取って拝見致したいと思いました。家元と雲鶴先生のおもてなしの心、流を大切にし、無駄のない所作に感じ入りました。
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