2017年5月7日
ロサンゼルスからの報告
西村宗櫛(羅府不白会)
日米文化会館主催により毎日曜日、表千家、裏千家そして五月七日は江戸千家でお茶会をしました。草月流により竹やぶの庭など庭園が作られ、そこに野点を作り芝点でした。外では子供の日の催しも行われました。江戸千家のお点前にお琴の演奏を添え、その後津軽三味線の演奏という日本の伝統文化の紹介です。英語のナレーションも付き、多くの外国人が着物袴姿のお点前に感動して、是非お茶のお稽古に来たいと言われております。柏餅と星野園の星峰でお茶を出しました所、美味しいととても喜んでもらえました。夜は日本より狂言の野村万作、萬斎さんが来てくださり満席で盛り上げて下さいました。
又ホンダモータースから依頼されアメリカ中の代表者に日本の文化、茶の湯にて毎年おもてなしをしております。今、アメリカでは、和食と共に日本の伝統文化が盛んです。特に抹茶ブームは凄いです。日本からの応援宜しくお願い致します。
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2017年5月4日
豪農の館「椿寿荘」で気楽な茶会
窪田宗恵(新潟不白会)
「椿寿荘」は、大正時代、新潟県に千町歩を越える大地主が五家あり、その内の一つである田巻邸の離れ座敷として約三年半をかけ、各地の銘木を集め、寺院様式で釘一本も使わず作られています。今は新潟市の隣にある小さな町、田上町の観光名所「豪農の館」として公開されています。
私達がここで、年に二回、新緑の五月と紅葉の十一月に、気楽なお茶会をさせていただいて九年目になりました。お茶を初めて飲むという観光客の方、雰囲気がいいからと毎回お越し下さる方、着物を着る会の方等、今年の五月は、百五十人ほどの方からお越しいただきました。
今年は新緑を眺めながら、野点風に設えてみました。どのお部屋でどんな設えをしようかと社中で楽しみながら決めています。昨年は広間を使って初めてのテーブル茶、気楽にお話ができてよかったと好評でした。今年の秋は今まで使ったことのない奥の間を使って、どんな設えにしようかと相談中です。
お越しいただいた方に「楽しかった、また来たい」「お茶をまた飲みたい」と思っていただけるようにと努めています。
最近は足腰が悪く座れないという方が多く、椅子の準備は必須です。無理をしないで、気楽に楽しんでいただくことを目的にしていますので、迎える私達も楽しんでいる事が大切だと思います。
そして、私自身も体力の衰えを痛感していますので、これからもお茶を長く続けて行くためには、体操も必須だと感じているこの頃です。
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2017年4月29日
茶カブキを学んで
雲鶴先生招請研究会
大内慶雪(福島不白会)
四月二十九日、福島不白会家元招請研究会が、雲鶴先生をお迎えして、白河市南湖公園内の翠楽園で行われました。
はじめに、雲鶴先生から茶カブキの本来の目的は「利き茶」、お茶の味を比べること。味覚はもちろん視覚、嗅覚など五感を使って吟味することであり、入念な準備と均質に抹茶を点てる技術が大切であるとご指導ありました。掛け板には試茶の順に明示して、皆さんから見える場所に下げること。今回は三種の茶を当てるので、試茶二つ本茶三つ計五つの小棗に、当番で亭主となった私が、計りの容器で茶を入れました。通いなしの亭主なので、自分で折据を持ち出して、正客の前に置き、に茶碗を持ち出し、常の如く試茶を二回点てました。その茶が次客に廻ったとき、正客へ本茶に入ることを告げ利き茶(本茶)の始まりです。
正客より茶を吟味し、切り掛けの一つを選び折据えに入れて廻し、執筆の元へ。同じく二服目、三服目を点てる。亭主の役目として同じ品質に点てることができたか不安の中、棗盆を執筆まで運び、棗の蓋を打ち返して見せ、執筆は当たり点を付ける。亭主は、丸めた記録紙を正客に渡しお仕舞いです。客の皆様は、記録を見て微笑みがあり、緊張感が解きほぐれた様子に安堵しました。反省点は数多くありますが、有意義な一日でした。
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2017年4月23日
家族も交えての自宅の茶
家元招請研究会
諏訪田宗教(新潟不白会)
初孫の初節句の祝いの翌日に今回の自宅の茶の機会をいただきました。
お待ち合いのテーブル席にてまずご挨拶。お客様のお顔は存じていてもお話しする機会がなかった方と、お家元を通してお話しするきっかけができ、和やかに進めることができました。一献差し上げながら、料理のこと、仕事の事、壁に掛けた武者絵のこと、椰子の実に設えた春蘭のことなど会話を愉しみながら時が過ぎていきました。
後座は四畳半で、風炉にてお濃茶と続きお薄を差し上げました。板床には二年前の招請研究会にて家元より頂戴した水沼にて詠まれた大色紙をかけさせていただき、情景、書に込めた思いを伺うことができました。
お薄は水屋の方も一緒に、今日のアドバイスをいただきました。「お濃茶はもう少したくさんがよい」と、細かい所までご教授いただきました。
最後に家元からのお声掛かりで、二階に住む嫁と孫もご挨拶させていただき、家元の優しいお人柄に感動いたしました。これからは肩ひじ張らずに、交流の輪が広がる自宅の茶を実践できるよう心掛けていきたいと思います。
前日22日には、体操十種と茶事の勉強会が開かれた
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2017年3月26日
春の好日を、徒然に
水野宗美(高田不白会)
未だ肌寒い弥生二十六日、上越茶道会定例総会が、謙信公ゆかりの、春日謙信交流館において開催されました。
まず越後一の宮、居夛神社宮司、花ケ前盛明様に「NHK大河ドラマおんな城主直虎」と題して講演をいただきました。子孫にあたる井伊直弼は、『茶の湯一会集』を著された彦根城主で、余情残心、独座観念等、茶の精神性を再発見する事によって、近代における教養主義的な茶道の展開への道をひらいた素晴らしい大茶人でありました。
さて、私が担当した呈茶席は、会の合間の一服で、できるだけ簡素にと考えました。お床は、孤篷庵関不羨斎筆の「茶徳拾条」、香合は、紀伊大納言様お好みの貝香合。茶杓は、家元作の銘「湧泉」を拝見盆に飾りました。銘の由来は「気功」からとのことですが、私には足を地につけてしっかりと生きなさいと感じて茶の道を歩んでまいりました。一碗のお茶に、おもてなしの心を込める難しさを感じたお茶席でした。一句を添えさせていただきます。
かよい筒 一華そっと茶徳かな
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2017年3月5日
「一二三」と「数茶」
雲鶴先生招請研究会
田中宗俊(久留米不白会)
昨年、茶名「雲鶴」を命名された博子先生を高牟礼会館に迎えて、三月五日、教授者会の研究会を開催しました。今回の課題は七事式の中から「一二三」と「数茶」の指導を袋棚を使って行いました。
まず「一二三」は、宗匠なし、客三名、詰、半東付で、お濃茶によって進められました。私は詰を担当しました。香札を入れた小箱の札の入れ方から指導いただきました。
七事式はあまり行う稽古ではなく、身体が思うように動きません。特に、私は、足の痺れがひどく、立てなくなり、役割を半東にお願いしました。
「数茶」はを客五名、札役、半東付で、お薄で行いました。十種香札のうち各組から「一」の札と「客(ウ)」の札の二枚ずつを用い、札役の名乗りの札、引いた札、自分の札の置き方、名乗りのあげ方など詳細にわたり、ご指導いただきました。
私は、亭主役でしたが、半東付でしたので、ひたすらお薄を点て続けました。やはり最後に足がしびれて、立てず粗相しました。全体的な動きをみる亭主役なのに、なれない袋棚の点前に気を取られ、日頃の修練不足で、反省ばかりでした。
午後は袋棚のお点前を行いました。普段なかなかやらない袋棚の扱いについて、様々な質問に一つずつ、丁寧にご指導いただきました。普段はしない点前の動作には、厳しい指摘もいただき自身の不明を実感しました。細かい点までご指導、ご心配いただき、ありがとうございました。
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2017年3月4日
高知城歴史博物館茶室開き
大山宗貴(高知不白会)
平成二十九年三月四日、待望久しき高知城歴史博物館が開館しました。
国宝や重要文化財を含め約六万七千点に及ぶ土佐藩主山内家伝来の歴史資料や美術工芸品を収蔵展示する博物館です。
同三月二十七日、博物館内にあります茶室で茶室開きが行われました。招待状の一部分を掲載いたします。
「一階和室の一般貸出に先立ち、高知和敬会(昭和三十年県下六流会派をもって高知和敬会が創立)のご協力のもと、左記の要領でお茶会を開催致したく存じます。
当日は土佐藩に縁の深い石州流と江戸千家不白流のお点前、山内家資料『御菓子帳』から復元した和菓子とお茶で皆様をお待ちしております」とありまして、館長自らの要請を受け、江戸千家と石州流とでお点前を担当させていただきました。当日のお軸は土佐藩十六代藩主山内豊範公の書「連璧」、花は牡丹、花入は青磁鳳凰耳付でした。
招待客は、当代殿様豊功様をはじめ三十名、茶道関係者三十名と計六十名でした。後は私たち茶会担当の者も交代で入席させていただき午後三時過ぎ無事茶室開きを終えることができました。高知へお出での折には是非高知城歴史博物館へもお立ち寄り下さいませ。
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2017年3月1日
五智窯での「八寸のお茶」体験旅行
浅見恵子(新潟不白会)
早春の一日を、新潟不白会青年部の日帰り旅行に参加しました。青年部とはいえ青年から八十代までの各世代の集まりです。まず、五智公園の山道を登って行くと様々な山草花が咲いていて皆様はよくその名前を知っておられ、初心者の私はびっくりでした。下の方で蕗の薹を採って喜んでいた方々も上の方で花開いた蕗の薹集団に「もったいないわー」という声。そして木村先生の五智窯を見学し無造作に置かれた作品を眺めたのち木村亭へ。
木村先生がご用意下さった手作りの蕨の一本煮、おこわ、鰻の煮付けに舌鼓を打ち、花開いた蕗の薹の花弁をお汁に入れる食べ方にびっくり。上越の濁り酒を先生の作品の片口でいただきそのすっきり感が気に入り、「自宅のお茶」用に購入しました。
作品の説明、昔話を聞きながら、先生のお点前でお茶をいただく至福のひとゝきを過ごさせていただきました。
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2017年2月7日
中野支部長先生の月釜に
桒原宗誠(新潟不白会)
二月七日、中野先生が「今年は少し頑張ってみます」と始めてくださった月釜の第一回目に、社中でお招きいただきました。お家元の丹頂の絵の掛かった待合で春蘭の湯をいただき、路地を通っての席入の時には雪も止んでおりました。初めてのお茶室「忘己庵」では良寛の「思無邪」が掛けられ、その凛とした空気に身が引き締まりました。唐物の炭斗、筑前芦屋の釜、万慶寺の丸釘で作られた五徳に驚きました。
掛物の通り、飾らずありのままのご亭主と正客との話に耳を傾け、楽しみつつ勉強させていただきました。先生の心のこもった懐石料理、平目のお造り、鮑の椀、のどぐろ、強肴の盛り付けも美しく美味しく感激いたしました。私にとって本懐石も久し振りで詰めをさせていただく事で良い経験となりました。
後座には青竹の一重切にまんさくと白の妙蓮寺椿が入れられ、高麗のお茶碗(春の山)、不白の茶杓(六華)で星の奥をいただき、流祖の赤楽(末松神)、了入の黒楽(寒菊)でいただいた星の昔にも感動いたしました。
私も背伸びせず自分なりのもてなしで、いつか先生方をお招きできればと思いました。
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2016年12月11日
慈恵の一服を味わう
千田文雪(岩手不白会)
十二月十一日、支部恒例の歳末チャリティー茶会が開かれました。
夫は突然の病魔に襲われ、「延命は?」と医者に問われる程でしたが回復し、一年ぶりの茶会です。
三田宗明先生の立礼お席で、夫は病回復のご報告をし入席いたしました。
会のお終い近くに、先生は主茶碗でもう一服点てられ、「千田さんのご主人、どうぞ」と。
夫の表情が驚きに替わり、恐縮極まりない様子、やがてお茶を手にし、感慨深げな様子でゆっくりと頂戴し、茶席は終了となりました。
お礼を申し上げたところ、「お元気になられて本当によかったですね」と笑顔で語られました。
床のお軸は家元の筆による「慈恵」。茶席で「支部では毎年慈善茶会を行い、多くの方々にしあわせな暮らしができるよう義援金を届けています。今年も「慈恵」の言葉の通り、皆様に安穏で幸せな暮らしが続くよう願いを込めて一服を差し上げました」とお話くださった三田先生は齢百歳。息子のような年の夫に健やかであれと心を込めて点てて下さった一服のお茶は、夫にとっても私にとっても何物にも替え難い忘れられない慈恵の一服となりました。いくつになられても他人の幸せを願い最善を尽くす慈恵の念は私の心に深く焼きつくものでした。
帰路、夫は先生のお心に感謝し、報いる事ができるよう励みたいと、言葉を詰まらせ語っておりました。
お茶入も家元好み、お茶杓は宗康先生のお作、寄付の掛物は家元の消息と、江戸千家ゆかりのお道具で、たくさんの方々をおもてなし下さり深く心に残る茶会でございました。
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2016年11月23日
茶会を皆の〈和〉で
山崎宗明(八女不白会)
十一月二十三日、開運寺様主催で「第六回山寺のもみじ茶会」が開催されました。現在八女支部の全行事はこのお寺様をお借りしておこなっています。
多くの行事が開かれる時期で、その日参加できる方の自由参加ということで始めましたところ、各回二十数名集まり、無事に席を持つことができました。お寺様では、今年は座禅と写経の会をお持ちになりました。私共は室内に一席と庭に一席で、何か新しい工夫をと思い、市販ではなく山寺に似合ったもの、野点席にはカリンを使った手作りの菓子に銀杏の葉を添えて、もう一席には蓋付の平椀に栗と白玉団子に小豆あんを添え、小さめの折敷にて外の紅葉を眺めながら召し上がっていただく趣向にしました。
会員の方々は当日参加ですので、朝色々な手順を知る事で最初は少し戸惑いアタフタとされましたが、今自分は何をすべきかを身体で感じられ、社中は違っても菓子所、内外の茶席と手すきの所へ声を掛け合い、楽しげにお客様をもてなしていました。最後に恒例のお寺の奥様の心尽くしの「だんご汁」をいただき、解散となりました。反省点は数多くありますが、それぞれの社中の垣根を越え茶会を終えることができ、これが一番の収穫ではと思います。
会員数の減る中、まずは〈和〉をもっておし進めるのが大事ではないかと思う一日でございました。
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2016年11月19日
2016年11月7日
お客としておいしい一服を
家元招請研究会
野口宗都(佐賀不白会)
午前中は「体操十種」です。ゆったりとした動作で呼吸法を取り入れ、心穏やかになる心の修行です。普段から運動をやっている私にとっては茶の湯への姿勢かなと思いながら取り組みました。
午後は一献のあと濃茶の中置きでした。私は次客に座りお家元が立てられる一服に、お茶の薫りが空気を包み美しい緑色と口当たりのやわらかさ、とっても美味しい一服をいただき、うれしい時間を持つことができました。そして一服のお茶をいかにお客様に喜んでいただけるかがとても大事なことで、奥深いものです。日々のお稽古でも心を込めてお茶を点てる姿を身に付けていきたいと思いました。
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2016年11月6日
炉開きの半東を受け持って
家元招請研究会
田中宗央(福岡不白会)
今回のテーマは「炉開き」で私共社中が当番を担当、炉開きの準備をしました。家元が亭主でのお炭点前。ふくべの炭斗、たっぷりのしめし灰、菊の葉をお塩で清めて火打ち石の火花をパチパチっと出された折は凛とした気持ちになりました。
その後、博之様に代わられ、一献。お酒と八寸で亭主とお客様の会話がはずんだ後の静寂の中でのお濃茶。お濃茶の美味しさと、ご持参のお道具に、お客様は堪能されていました。私は半東を担当致し、お客様に喜んでいただけるよう、また亭主が動きやすいように機転を利かせることがいかに大切かを再認識致しました。
家元に、田中孝先生の漢の時代の「緑釉囷」の花入に花をお入れいただきました。花の選別、不要な花や枝、葉などの剪定。床全体、お軸や花入とのバランス等を考えることが大事だと思いました。床や席のしつらえの勉強とともに、準備の大切さを心にして精進していただきたいと思います。
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2016年10月23日
工夫の研究会 「自宅の茶」
家元招請研究会
内山宗博(新潟不白会)
拙宅、了知庵に家元はじめ三名のお客様にお越しいただきました。
見よう見まねで作り上げた待合、外腰掛、露地を通って席入。家元のご挨拶で「あちこちに風呂敷が掛けてありますが、何か趣向?」片づけが済まず目隠しですとも言えず、口ごもりましたら皆様、大爆笑でした。
地の物で一献。お家元が喚鐘一回打たれて隣の部屋のテーブル席で、お濃茶。半東さん点前で薄茶、至福のひとときを過ごし楽しみました。茶を習い始めた時から集め育てた茶花を庭で見ていただき散会。
「茶の湯は実践の世界、お客様を招くことです」の元で研究会で今まで続けて下さった支部の皆様のお陰でこのようなまたとない幸運に恵まれ勉強できましたことを感謝しております。これからも体操を続け少し痛んだ身体を手当てして好きなお茶が長く続けられたと思っております。
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2016年10月16日
正客で濃茶を味わう
家元招請研究会
佐藤俊雪(熊谷不白会)
お家元と博之様をお迎えし、本庄市児玉町の「セルディ」で行われました。参加者は三十名。
今年のテーマは「体操十種」。①まず頭の位置について、灯籠の一番上の石のように頭が体幹の中心の上にあることが大切。自分の体軸の中心を、普段意識してないせいかむずかしい。②柔軟体操、立居歩行。まず膝、足首を柔らかに、足の指も動かします、立居は呼吸を合わせ、姿勢を正しゆっくりと、気持ちを込めて。歩行は、安定した状態でバランスよく。またゆっくりと歩くことも練習しました。③気功と太極。④座式。⑤臥式。それぞれに目的があり、美しい所作を修得するためには、大切な運動ばかりでした。
午後は家元の点てて下さった濃茶をいただきました。香り豊かな、たっぷりとしたお茶の量、手に取って一口いただくと全身にしみわたり、本当においしいと感じました。美味しいお茶を点てることももちろんですが、ふさわしい客になる事も修練が必要なことを感じました。「その場に一緒にいられる」という幸せを、しみじみと感じられる至福の瞬間でした。
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2016年10月6日
ついて行きたい体操十種
家元招請研究会
古川宗愛(茨城不白会)
家元をお願いしての研究会の日、まさに小春日和、さわやかな気持ちでお迎えする事ができました。
「体操十種」、軽い運動からはじまり、だんだんむずかしくなり臥式などは拝見させていただきました。
古稀をお迎えに成られたという家元の身の柔らかさに感動したり、あぐらを組んでみてはひっくり返ったり、楽しい体操の時間でした。日頃あまり動かすことのない節々がほぐれたのでしょうか、久しぶりに眠れたことを思い出します。
午後は、家元の点前で中置濃茶のご指導をいただきました。緊張の中にも亭主と客とのやわらかい雰囲気を感じ、主たる者の持つ何かを感じさせられました。小間の設定でしたので半東さんの動きにも窮屈と思われる場もありましたが、お客様を大切にとの持ちの表れとも思われよかったと思ったりしました。また家元ご持参のお道具を最後に拝見させていただきました。
お茶碗が自分の手元にくるまでのお話など温かい人とのふれ合いのことなど、思い込めたいろいろのことをお話くださいました。祖父を感じさせられますね、と家元のおっしゃる濃茶器のお仕服の何とも言えない柔らかさなど身にしみております。
秋晴れや今日は筑波がよく映ゆる
後にお家元からお送りいただいた一句です。ありがとうございました。
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2016年10月2日
はじめてのテーブル濃茶
家元招請研究会
空閑宗純(久留米不白会)
体操を午前中に約二時間も続けていると、程よく気持ちのよい疲れを感じました。相撲の四股踏みが、足腰を鍛えるのにすごくいいときいたことがあり、以前やってはみたものの上手く出来ませんでした。けれど、家元の合図を聞きながらすると、身体に効いている感じがよくわかります。立ったり座ったりの多い茶事を、いつまでも楽しくできるよう、続けていこうと思います。
午後のテーブル濃茶は初めての事もあり、半東として後ろで見ていた私は、参加者の真剣なまなざしをひしひしと感じました。客人は緊張されていたようですが、家元との会話で和まれ、次第に楽しく会話が弾まれていたように思います。
日頃のお稽古でも、テーブルでの濃茶をしてみようと思います。
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2016年10月1日
「自宅の茶」を終えて
市川宗恵(長野不白会)
去る十月、自宅の茶の亭主をはじめて実践いたしました。二グループを二日にわたりお招き致しました。
当日までの準備にはもちろん不安もありましたが、楽しいものがありました。
掛物は亡き義父の思い出の軸で月に薄と鶉の画賛。花入は虎班竹の籠。お花は水屋お手伝いのお仲間が用意して下さいました。
道具組は中置でと考えながら持ち合わせの少ない中で準備を進め当日を迎えました。点心席もお仲間が何品か持ち寄って下さり半月盆が賑やかになりました。
勉強不足、経験不足を、客様、そして水屋と半東などをお手伝いいただいた皆様方に助けられ何とか二日間を終える事ができました。
拙い自宅の茶を終えて改めて今、お茶のお仲間のひとりひとりに感謝の気持ちでいっぱいです。
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2016年9月25日
米寿のお茶会によせて
遠藤宗光(福島不白会)
九月最後の日曜日、岩谷宗清先生、社中の金田恵雪様、須藤宗寛様のご三名の米寿のお祝いのお茶会が岩谷先生の自宅でありました。
私達が率先して行うべきところ、「米寿を祝えるのも皆様あってこそ。八十八歳の年でお茶を点てられることは喜びであり、皆様に是非私達のお点前でお茶を差し上げたい」とお、岩谷先生が私達をお招きくださるという寿ぎの茶会となりました。
お席に入ると、床には家元のお筆である『穂波』が掛けられ、台目にしつらえてある点前畳には、「もう私達は十分にやつれているから」と、やつれ風炉のお釜の中置き。茶入は虎渓三笑の蒔絵があり、茶杓は『寿輪』と、米寿の茶会にふさわしい取り合わせでした。
お濃茶は岩谷先生のお点前で、大樋のお茶碗にたっぷりと練り上げられ、皆豊かな気持ちでいただきました。薄茶は金田様がお点前され、一同おいしくいただき、話も弾みました。お茶の奥の深さを感じた一日でございました。皆様の更なるご長寿と長くご指導たまわりたいと祈念した茶会でありました。
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