小堀遠州の消息 |
改年の御慶 云々 去る2月11日の建国記念の日、恒例の招待茶会が護国寺茶寮に於いて行われ、各流家元が各席を担当された。 江戸千家家元は円成庵に釜を掛けた。床には小堀遠州の長文の消息、宛先は石弾正(近江膳所の藩主石川主殿頭忠総の長子弾正大弼廉勝)。新年の慶賀と朝鮮使節の上洛のことが書かれ、また遠州自身の製陶にかかわることが述べられている。遠州依頼の窯は膳所。遠州59歳の老筆のものであるが壮年の筆力のある消息である。〈波多野幸彦氏、茶掛けの書参考〉。 黒高麗、扁壷に山茱萸、不老門(椿)が生けられ、床の間が見事に調和していた。家元と各流来客者との会話もはずみ楽しい一日となった。 |
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黒高麗に山茱萸、不老門 |