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第72回 東京不白会春の茶会

令和6年4月7日(日)
於 音羽護国寺茶寮

 四月七日、音羽護国寺茶寮において恒例の東京不白会春の茶会が開催されました。
 開花が遅れた桜が、この日に合わせたように満開で、早朝の雨に清められた青空を背景に咲き誇っていました。この日五席で釜が掛けられ、皆様穏やかな春の一日を楽しんでおられました。詳細は東京不白会会報『池の端』に掲載されます。

■月窓軒 …… 家元席

床 不白筆 双幅
    雲霞出海曙
    梅柳渡江春
 花入 古銅耳付
 花  白花万作 春の台(椿)
 脇床 香合 溜塗 光悦形
          三代宗哲作
 風炉 八角
 釜  四方
  風炉先 名心庵好 片透
          山田嘉丙作
 棚  霞
 水指 仁清 白釉     
 茶器 碁器 四君子蒔絵 
 茶碗 黄伊羅保
  替 富士絵 一保堂焼
 茶杓 一元斎作 桜狩
  蓋置 雪輪
      九代大樋長左衛門作
  建水 モウル 十一代浄益作
 御茶 松の齢  味岡松華園詰
 菓子 桜饅頭    㐂久月製
 菓子器 九谷 平皿
     柿右衛門 六角鉢

●家元席に入席して

 桜花に隠れていた若芽が、美しい頃になってまいりました。
 先日は東京不白会春の茶会に伺う機会をありがとうございました。 昨年のタイツリソウのおもてなしに感激して一年、夢の時間でした。
 初めて耳にする鐘の音心に響きます。
 席入後、五感で春を楽しみながら、宗雪・宗康様ご兄弟の掛け合いや新柳様とのすてきな相槌、なんと穏やかで楽しい一座建立、 傘寿のお祝いのお軸、楽しみです。
 またお導きいただく機会を楽しみにしております。どうぞ、ご自愛下さいませ。
         かしこ
 四月十日   森田知実

■艸雷庵 …… 甍堂 青井義夫氏席

*毎回、流儀以外の名士にお席をお願いしています。今年は、「甍堂」の青井義夫様にご担当いただきました。
寄付
 掛物 土佐派 大和絵 竹取物語
     桃山時代─江戸時代初期
 花入 単弁蓮華文鎧瓦 龍角寺伝来
             白鳳時代
  花 清白 溝苺繋
 脇  金銅宝塔     鎌倉時代
    撫子文阿古陀香炉 
           江戸時代初期
本席
 床  良寛筆 良寛墨跡大観所載
  芳草萋萋として 春将に暮れんとし
 花入 王子形水瓶    六朝時代
  花 白花風鈴苧環 不祥の花
  敷板 根来盆     室町時代
  脇  青緑楓文和鏡  平安時代
  釜  天明霰   江戸時代初期
  炉縁 天平古材   法隆寺伝来
  水指 古備前種壺   桃山時代
  茶器 井戸茶碗 銘  春霞
   替 唐津刷毛目茶碗 
   古唐津名品展(日本陶磁協会)
出陳
  茶杓 土岐二三作 江戸時代初期
     銘 花の袖 一玄庵旧蔵
   建水 信楽建水 室町時代 
            宗旦箱書
   蓋置 古銅透彫柏文 江戸時代
  御茶  松籟の昔 ほ里つ詰
  御菓子 春風 鶴屋八幡製
   器  根来四方盆  桃山時代

■牡丹の間:福嶋宗郁席

師 富田宗志遺影

■不昧軒:細野宗泉席

衆花尽処松千尺
   大徹宗斗和尚筆
群鳥喧時鶴一声
      名心庵筆

■楓の間:玉田宗美席

鳴り物入り

■月光殿では家元を囲んでの
 交流の場が設けられました


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