昭和三十六年五月に結成をみた高田不白会が六十周年を迎え、記念茶会を開催しました。五年ごとに記念の催しが行われてきましたが、数年を経、ようやくこの年祝賀の会を開くができました。家元夫妻、近隣支部からも歴史ある高田不白会のお祝いに参加されました。翌日は妙高赤倉の天心六角堂で供茶が行われました。
●記念茶会と天心六角堂献茶式に参加して
中村宗友 (高田不白会)
高田不白会六十周年記念茶会が高田小町において開催され、家元ご夫妻にご出席を賜り、格式の高い記念の茶会となりました。
茶会の後、悪天候のなか妙高市の赤倉ホテルに向かい、夕食会となりましたが、案内された部屋に、「皆様も風呂に入って浴衣で夕食会に参加してください」との家元の伝言が届きました。温かく、優しい労いのお言葉がありがたく、江戸千家の茶の湯を学べることが誇らしくもありました。
翌十月二日、天候に恵まれた青空のもと、六角堂の天心像へ抹茶が供えられました。
家元の供茶後に、奥様のお点前を拝見し、一同で薄茶をいただき、秋風と雄大な大自然を背景に、恒例の篠笛を拝聴いたしました。とりわけ「昴」の音色に思わず目を閉じて聴き入って、心が洗われるような至福の一時に、感謝でいっぱいになりました。