祭壇の流祖像の前に『茶会紀集』『不白筆記』が供えられた
今年の孤峰忌は、流祖不白生誕三百年を記念し、菩提寺安立寺において執り行われました。
供茶式では住職越塚上人による読経の中、博之氏の点前により天目茶碗に抹茶が点てられ、宗雪宗匠の手により供えられました。祭壇には不白の像と共に、上梓されたばかりの『不白茶会記集』『不白筆記』が飾られ、記念の年に相応しい法要となりました。
東京不白会役員岩津宗智氏にその日の様子をお寄せいただきました。
住職と副住職による読経
博之氏による供茶点前
斎号『新柳』
令和元年霜月二日、恒例の孤峰忌が菩提寺安立寺で営まれました。
今年は、不白生誕三百年にあたり、「江戸の茶の湯』」として特別展が根津美術館で開催されるなど大きめな節目の年です。直門およそ五十名が参列し、読経のうちに博之様がお献茶をなさいました。爽やかなお姿に一同、明るい未来に思いを馳せたことでした。
そのあと、家元より博之様へ斎号の授与式があり、「新柳斎」を名乗られることになり、とても嬉しいサプライズでした。
お昼は、越塚ご住職様、副住職様もご一緒に和やかなひとときでした。さらに口切のお茶が振る舞われました。今年は各地に台風や大雨の災害がありましたが、茶所の八女も大きな被害を受けたと聞き及んでおります。しかし、「南山」に詰められたお茶はさすがに香り高くたいへん美味しゅうございました。お菓子は空也製の伽藍餅。
一日ゆったりと時が過ぎました。
白菊の香る墓前にぬかづきて
自問自答の吾が八十路かな