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茨城不白会三十五周年

平成二十九年十月三日(火)
於 つくば山水亭(つくば市

心に残る記念の会に

高橋宗和(茨城不白会会長)

 去る十月三日、私ども茨城不白会は、三十五周年の記念の会を、つくば市のつくば山水亭において執り行うことができました。
 家元三兄弟ご夫妻をはじめ、東京不白会からもお祝いに駆けつけていただきまして、楽しい会がもてました。
 昭和五十七年に水戸市の茨城県立歴史館にて大内宗以先生のもとで発会式を執り行いましてから三十五年が経ちました。前会長のはなわ宗枝先生のもとで、十周年、十五周年、二十周年、二十五周年と順調に記念の会を重ねてまいりました。しかし、東日本大震災の後、三十周年記念の会を開くことができませんでした。このような小さな支部で記念の会ができるだろうかと心細い思いもありましたが、皆の気持ちが一つになりまして、身の丈にあった、心に残る、楽しい会を催したいと準備をしました。
 当日は、家元、笠間稲荷神社の塙東男はるお宮司様、東京不白会の落合文雪様からも心温まるご祝辞を頂戴し、会員一同、励まされ改めて茶の湯を続けてこられた幸せを心からかみしめた次第でございます。
 点心の後、濃茶席・薄茶席(テーブル茶)を設けましたが、皆様にお楽しみいただけたなら幸いです。
 今回は初めてのつくば市での開催でしたので、翌日に筑波山の登山も計画いたしました。
 お天気にも恵まれ、家元三兄弟ご夫妻と一緒に、筑波山の秋を彩る花々を堪能しながら歩きました事、忘れられない思い出となりました。それぞれの仲睦まじい三兄弟ご夫妻のお姿に、お茶席とは違うほっとする気分で「皆お友達」という雰囲気のグループができあがっていたと思います。家元ご家族との距離も縮まり、会員同士の親睦もさらに深めることができました。
 小さな茨城支部ではございますが、今後とも皆で仲良く、茶道に精進していくことを一同決心した次第でございます。
  【会 記】
濃茶席
 床  山河 名心庵筆
 花
 花入 唐物写し
 香合 堆朱
 風炉釜 切合せ 敬典作
 棚  米棚
 水指 流祖好 鳳凰染付
 濃茶器 水谷川家
 茶杓 豊穰 名心庵作
 茶碗 黒楽(当代)、赤楽、
    萩(三輪休雪 瑞雪)
 菓子 菊 御菓子処いとう製
 菓子器  紫高麗 練上 萩
 御茶   宝授 星野製茶園

薄茶席
 栃ノ木盆
 薄茶器 富貴漆 名心庵好み
         川北良造作
 茶杓  案山子 西大寺伝来
 茶碗  大樋焼
     薩摩焼(菊江)
 菓子  福来氷 
      御菓子処いとう製
 御茶 千代の翠   一香園
  記念品の扇子、
  茶碗 東雲(発会式の茶碗)
  を飾る
 

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