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東京茶道会招待茶会

平成25年2月11日(月)
於 音羽護国寺
円成庵  主 川上宗雪

円成庵の床

円成庵 床

円成庵炉辺
 本年度の東京茶道会招待茶会は、恒例の通り二月十一日に各流理事により釜が懸けられた。江戸千家家元川上宗雪宗匠は円成庵を担当された。
 床の間には奈良時代の空気が漂う。会津八一の曝涼の歌が掛かり、正倉院より出で来たるときの感激が伝わる。
 掛け物の下には、可憐な少女像が春日卓に座す。法隆寺五重塔に安置されていた塑像の中の一体で、和銅四(七一二)年であることが知られている。平櫛田中の愛蔵品となり、同美術館に伝わっている。控えめで初々しい姿に引き込まれ、礼拝する気持ちとなる。
 寒さ厳しき一日であったが、温かく蒸して出されたえくぼ饅頭、ほどよき熱さのお抹茶に来席者一人一人の心が暖まる。
【会記】
床 法隆寺五重塔  内
    女子侍者塑像
      平櫛田中彫刻美術館所蔵
         春日卓にのせて
  掛物  会津八一 曝涼の歌
       とほつよの みくらいてきて
            くるゝひを
       まつの梢に うちあふくかな
  花   大和水仙  青竹に入れて
 炉辺
  香   無銘沈香  黄瀬戸香炉に
  釜   芦屋 平 大蓋
  水指  常滑 花紋入  室町時代
  棗   一閑  菊桐
  茶碗  一元 赤 銘 雪あかつき
   替  高麗青磁 筒
  茶杓  自作 銘 斑鳩《いかるが》
   建水  曲
   蓋置  竹
  御茶  星峰     八女星野園
  御菓子 えくぼ饅頭  谷中喜久月
          蒸して

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