伏見天皇 広沢切のかかる床 |
東京茶道会百周年を祝う 明治四十二年、東京赤坂の星ケ岡茶寮において、各流合同の茶会が催され、「茶道協会」が設立された。現東京茶道会の前身である。以来、東京茶道会は、東京の茶道会発展の中心的役割を果たし、また、各月に催される護国寺での月釜等において各流交流の茶会が催され続けている。 去る二月十一日、護国寺茶寮において百周年を記念する招待茶会が催された。 江戸千家家元は、円成庵を担当。床に伏見天皇の広沢切を掛け、古銅花入に不老門、雲龍梅を活けられた。常に新たな工夫により楽しまれる釜を掛けているが、この日の茶席は端正な取合せで百周年を祝われた。 |
家元席炉辺の取合せ |
■江戸千家家元席 円成庵 床 伏見天皇 広沢切春草 あわれ世は又こそはるになりにけれ枯野のあとの草青むなり 春糸 うちなびく柳のいとの長き日にただいたずらのながめをぞする 花 不老門、雲龍梅 花入 古銅 竜耳四方 香合 唐 長沙窯 釜 筑前芦屋 霰れ 炉縁 時代木地 水指 備前種壷 西本願寺伝来 茶入 好黒棗 川北良造作 茶碗 熊川 若菜 松浦鎮信箱 替 玉水焼 一元作 雪あかつき 茶杓 孤峰不白作 常什トアリ 建水 曲 蓋置 青竹 御茶 松頼の昔 ほりつ詰 御菓子 枝梅よもぎ入 越後屋製 器 呉須赤絵 |