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2014年4月29日

「濃茶付花月」と「花月」の違いを学ぶ

博子先生招請研究会

渡辺真雪(福島不白会)

花月の指導
 四月二十九日、福島不白会家元招請研究会が博子先生をお迎えして、福島県白河市南湖公園内の翠楽苑で行われました。
 課題は「濃茶付花月」です。はじめに「花月」との違いを説明していただき、その後実践に移りました。
 亭主、客四人で、私は次客としてお席に入りました。濃茶付花月では、最初に「花」の札を引いた方が濃茶を点て、それを皆でいただきます。今回は点てた方もいただきました。
 そして二番目に「花」を引いた方がお棚から薄茶器を膝前に置き薄茶を点て、「月」の方がいただき、三番目に「花」を引いた方が濃茶器と薄茶器を入れ替えします。
 自分がいつ「花」を引くか、自分の札の扱いに気を取られて他の方の札の動きまで気に掛ける余裕がありませんでした。
折据の扱い
 花月は札の動きに気を遣い、札の展開に合わせて各人が臨機応変に動かなければならないのですが、実際はそのようにはいかず戸惑う場面が多くその都度ご指導いただきました。
 その後、折据と札の扱い方について丁寧に説明してくださいました。午後は数茶で数種のお菓子をいただきながら和気藹々お薄を喫し、その後「花月」を行いました。
 これで「濃茶付花月」と「花月」の違いを理解することができました。
 「花月百遍おぼろ月」と言われるように札の出方にきちんと対応することが難しく、まだまだ修練が必要なことを実感いたしました。そして、だからこそ面白いのではないかと思いました。そのような心の余裕をもって「花月」ができるようになりたいと思いました。今回研究会に参加でき、とても有意義な一日でした。

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