2013年10月27日
三木町棚の扱い
宗康先生招請研究会
田山宗由(岩手不白会)
十月二十七日に宗康先生をお迎えして、会員百余名の出席にて研究会が開催されました。主な課題は、三木町棚、江岑棚の説明と使い方でありました。資料の図でその違いを説明されました。三木町棚は杉木地の色の美しさ、木目の向きの工夫による風情、江岑棚より少し高さがあることによって、すっきりと見えて水指との間隔といい使い勝手がよく、流祖も愛用なされたことを伺い、一層身近に感じました。
その後、三木町棚を用いて、茶事形式にて花所望を取り入れて後座をいたしました。花所望では、家元が特別被災地の方々に思いを寄せられ、「拈華」と銘をつけられた細長竹の花入を掛けさせていただきました。お正客は石蕗、野紺菊、蔓梅擬、秋明菊を入れられ、花入と花がよく調和し、お床に映えました。厳粛なお濃茶のあと続きお薄をしました時、三木町棚での取り扱いに注意を払うべきことをお勉強いたしました。つまり、濃茶器と薄茶器の入れ替えで、濃茶器の扱いのご指導をいただいたことです。
四畳半での茶事を想定してのお稽古でしたので、詰の役割や茶道口、通い口についてもご指導いただきました。そのあと七種の蓋置と宝珠、駅鈴の蓋置の扱い方の基本をご教授いただきました。基本の大切さ、学ぶ事の楽しさを新たにし、皆様の協力で爽やかな充実感を味わい研究会を終えることができました。
カテゴリー:研究会/宗康先生招請研究会 「三木町棚の扱い」のリンク