青森不白会
●この度「自宅の茶(濃茶)」という課題で家元を招請する研究会が実現し、各社中より三十六名の出席者がありました。ご亭主は家元、半東は新柳様、お客三名の組み合わせで始まりました。春の八甲田は山菜の宝庫です。初座の八寸も山菜を存分に使った料理、マグロの昆布締め、カモの薄切り、一献はキリッと冷やされた地酒です。会話も弾み、緊張してガチガチだった肩も少しずつほぐれてきました。ご亭主の自然な会話でお客を楽しませ引き込んでいく巧みさも学ばせていただきました。銅鑼のお迎えで、後座の濃茶となりました。亭主の背筋のきちんと伸びた所作、再び緊張感が全体に伝わり、各服点の一挙一動を拝見致しました。茶碗をゆっくり温めお茶はたっぷり三杓、湯は一回慎重に様子を見ながら入れ、心を込めて練る。たっぷりの濃茶をゆっくり美味しく頂きました。
●つつじの花が散り山法師が咲き誇っております。先日は家元、新柳先生にお越しいただき、青森で対面での研究会を開かせていただきました。参加者は皆楽しげでお互い懐かしがり、皆が心一つになった豊かで和やかな研究会となりました。はるばる青森までお越しいただき、御礼申し上げます。
記
五月二十九日(日)晴
銅鑼にて席入、お客様三名
床 棟方志功 温泉薬師如来図
花 うすピンクの芍薬、一輪、
キンポウゲ小花少々
花入 中国製
お菓子 青梅
御茶 星の奥
唐銅道安風炉
雲鶴棚
「自宅の茶」終了後皆で昼食(松花堂弁当)
午後
新柳先生、亭主にて札なし花月(客四名)
(蝦名厚雪)