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2021年6月8日

2021年度 家元教場研究会レポート(3)

家元教場研究会 古典「七事式」

花材の披露

香役を札で決める

●茶花の力

佐藤宗博(静岡不白会・火曜A組)

 今日も暑い一日になるとの予報にうんざりしながら、早朝の庭に出ましたら紫がかった紅の槿が一輪、静かに咲いていました。
 茶席に添えられた茶花には、見る人それぞれに訴える力があります。それもほんの少量で。短い命の素材を大切に扱い活かす術とセンスを高めたいと思いました。お持ちした紅の槿をお使い下さった雲鶴先生、良いお手本をありがとうございました。
 「コロナ禍での花月」も様々な工夫が凝らされた興味深いものでした。廻り花と共にお稽古に取り入れて参ります。
 お若い二方の力は、頼もしい限りです。困難な状況でも前向きな場面に変えていらっしゃる、それも楽しげに。引きこもり老人も場を共有させていただけて、とても貴重な体験になりました。
 「池の端時間」と勝手に名付けております。宗匠御夫妻が紡いでこられた穏やかでゆったり、しかし確実に目標は達成なさる庵の時間の流れ。この度もたっぷりと浸らせていただきました。何よりの活力剤です。名香「おだまき」の香りが蘇ります。この上ない贅沢をさせていただきました。
●新しい花月の楽しみ

河内彩雪(東京不白会・火曜A組)

 六月のオンライン研究会に当番として、動画の撮影に参加させていただきました。
 いつもの花月の間に、大きなライトが複数置かれ、カメラ、マイクも設置されてスタジオの様でした。
 新しい花月は、お客同士が気を合わせることに傾注し、新鮮な楽しみがありました。廻り花では、久し振りに触れる花々に見ほれてしまい、生けるのに時間がかかってしまいました。緊急事態宣言下にこんなにも穏やかに楽しく過ごす事ができ、また、撮影する側の大変な努力あってこその動画配信であることにも気付きました。
●オンラインでも楽しく勉強

大野宗育(東京不白会・火曜A組)

 「花月」では 床の間方向から撮影していただきましたので、全体がよく見え流れが理解できました。香付をどのようにするのか、見ていましたら、コロナ禍、香炉を回さずに空焚きする方法がとられ工夫を理解いたしました。 従来花月は無言でと習ってきましたが、画面からはとても和やかな様子が感じられました。
 オンラインでも楽しく勉強できましたが、画面でお花はよく見えるとはいえ、やはり実際に近くで自然の色、形、バランスを拝見したいと思いました。お香もどんな香りなのだろうと気になりました。

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