2019年4月14日
長野不白会家元招請研究会
家元招請研究会 - 基本(体操十種・小習・テーブル茶)
◦テーブル茶を見学
茂木宗竹
四月十四日、李支部長宅において、研究会に参加させていただきました。
今年のテーマは体操とテーブル茶「濃茶」ですので、皆さん洋服で参加しました。十時より家元の指導により体操が始まりました。私は一番前列で家元の体の動きを拝見させていただきました。まずは足の爪先の関節をぐりぐり回し、足、膝、腰と関節をゆっくりとほぐし、特に腰部は子どもが駄々をこねる時のように手と腰をブラブラさせることで、歪んでいる部分を正常化させることが目的でしょうか。家元の推奨されている体操は器具は何も使用せず、体幹を鍛えることができて、転倒予防につながると思います。普段の生活の中では歩きながらまた、食事の準備をしながら、テレビを見ているとき、意志さえあればできることだと思います。早速稽古の前に研究会の報告をし、体操を実践してみたところ、「身体が伸びて気持ちが良い」などの声もあり、稽古前のコミュニケーションもとれてよい事と思われます。
昼食の後に小習として「掛軸の掛け方、外し方」、箱へ仕舞うまでご教示いただき、正しい扱いが習得できました。「うぐいす竿」「長短自在」も初めて知りました。
床飾りの準備の後、テーブル茶を見学。テーブルの上には濃茶入れが据え置かれ、主客、次客、三客の座る位置、花入の位置が確認できました。テーブル茶はお客との距離が近いので、自宅でのおもてなしには最高だと思います。「百聞は一見にしかず」何事も体験することは大切。茶の湯と体操、最初は疑問に思ったこともありましたが、今回の研究会に参して心身ともに健康の大切さを改めて認識致しました。只今、我が家の庭では利休梅が満開です。こんな素敵な花にあえたのも茶道のお陰です。
◦半東を務めて
市川宗恵
体操中心の研究会、思いっきり身体を動かす事ができ心も身体も今までと違った爽やかさを感じました。特に腹式呼吸が気に入り、時々意識して実践しています。
家元亭主による、テーブル茶の濃茶点前では半東を務めました。
テーブルの用意を家元の指示をいただきながらしました。座布団も三人のお客と家元の席に用意。いつの間にか半東の座り場所にも座布団が用意されており、感謝しながらそこに座りました。家元の優しいご指導と心遣いに感動した研究会になりました。
◦床全体のバランスを考える
神農宗史
体操に関しては、ゆったりとした動きながらも、思った以上に筋力を使いましたが、心地よい疲労感と爽快感が残り、元気に長くお茶を続けていくためには必要な事だと深く実感いたしました。また今回私は掛物について、家元から直接教えていただくという大変貴重な経験をさせていただきました。お招きする方のことを考えながら掛物に向き合うことや、床全体のバランスを考える事が何よりも大切であることを学びました。
テーブル茶では、三客に入らせていただき、早くも念願かなって家元が点てた大変まろやかで美味しい濃茶をいただくことができました。飲み終えた後の薩摩焼の白い茶碗に映える信濃連山の景色が今も心に残っております。まるでご褒美のような体験での締めくくりに、大変有意義な一日となりました。
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