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2017年6月18日

「自宅の茶」で廻り花

家元招請研究会 

吉川恭子(青森不白会)

 お伺いした山本先生のお宅の二階に上がると、広い洋間の寄付に、家元の筆による「つつじ咲く門跡寺院の雅かな」の掛物が掛かっていました。下に活けられた芍薬と露草が風情豊かで、しばしそこで歓談しました。
 一献では心のこもったご馳走を、続いて名菓「鮎」をいただいた後に移動。廊下伝いに造られた露地には筧が涼やかな音をたてておりました。
 本席は立礼でした。思いがけず、「廻り花を」と所望され、稽古不足の私は大変困りましたが、逃れることもできず、床柱の竹の掛花入に、見よう見まねで挑みました。貴重な経験になりました。
 濃茶に続いて薄茶、野点もできるという広いバルコニーでフルーツまでいただき、時間を忘れて優雅なひと時を過ごしました。
 反省会では、八席の客と亭主の話から、趣向を凝らしたおもてなしの多様な表現を知ることができ、大変勉強になりました。「自分で点てたお茶を自分も一緒に呑む事で、初めてお茶の味や湯の加減が分かる」という宗匠のお言葉が、心に残りました。

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