2015年4月30日
且座—亭主で学んだこと
家元招請研究会
工藤純雪(七戸不白会)
奥入瀬渓流の木々がいろいろな緑色に輝き始めた季節、十和田市で家元招請研究会、課題「且座」が三十二名の参加で行われました。
私は当番として亭主を務めることになりました。高価な道具や由来の道具などは持っていませんので、主に家族で旅行した時に出会った道具を取り合わせました。その時の気持ちや感動を伝えることができれば道具はきっと助けてくれると思いました。
季節的には炉なのですが、雲龍風炉にする由を連絡して炭を組みました。前日の仕度がすべて整っても残る心配は明朝庭に咲く花と、香炭団の火加減や火持ち時間などでした。そして当日、白根葵、延齢草、あけび、いかり草……が咲きホッとしました。また香炉はお家元が直接ご教示くださいました。
本番では半東と通いが黙って私とお客を結びつなげてくれました。
お家元からは、花入のこと、灰形のことなどたくさんのご指導をいただきました。繰り返し役を替えてやってみたいと思うほど楽しい経験になりました。五人が自立して支え合いひとつになる。「一座建立」とはこういうことかなと感じた研究会でした。
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