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2011年11月22日

岩手不白会研究会随行報告

家元招請研究会−【茶事の実践】

沢田宗彦(東京不白会)

席主記念写真
茶事を担当した席主に家元から色紙の贈呈
 昨秋十一月二十二日、二十三日、岩手不白会家元招請研究会へ家元に随行しました。研究会は春と秋の二回行われていて、今回のテーマも「実践」で二日間にわたるお茶事です。午前十時半に各家でお茶事が始まり、午後二時に会場に集合、全員で主客の感想、反省会が始まります。三時間ちょっとの正午のお茶事で、お酒は勿論、ご飯も出る本懐石に近いお茶事です。初日は九軒でお茶事が行われ、私は工藤宗直様の家に招かれました。家元筆「風吹老松吟」に始まる初座、雪見障子を下げて、静かな後座、細やかな配慮の行き届いたお茶事で、お酒に酔い雰囲気にも酔いました。
 翌日は十軒の実践です。私は三田宗明様のお席で、お家元とご一緒でした。お懐石の後、九十五歳の三田先生のお点前で濃茶、主客敬い合い、久し振りの再会を喜ぶ家元との会話に次客の私は胸キュンでした。主客直心の交わりを目の前にして、この経験は私の宝ものになりました。
 二日間で十九軒本格的なお茶事の実践です。随行の前から早々と工藤様、三田様からご招待状が届き、万事行き届いていました。研究会の後、席持ちの各ご亭主から、客組み、会記、懐石献立、主客の感想、写真などA4一、二枚にまとめ、寄せられています。お家元にもこの記録が送られて来ており、拝見させてもらいました。この記録によって、実践内容が忘れられること無く積み上げられて岩手不白会みなさんの貴重な共有財産になっている様子です。
 

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