2010年4月25日
一つ一つの所作に意味を込めて
家元招請研究会−【基本】
小川宗弘(新潟不白会)
立居の稽古–ゆっくりと動く
四月下旬、桜とチューリップが咲きほこる爽やかな日、新潟の護国神社にて、家元招請研究会が行われました。
まずはじめに、全員揃って呼吸法と体操を教えていただきました。息をすべて吐き切り、ゆっくりと酸素を取り込み、身体の隅々まで血液を送り込むといった呼吸法は、日頃ではしないためか、意外に難しいものでした。
また、太極拳にも似たゆっくりとした動作の体操も、いつも使っていない筋肉を使うため、かなり大変でしたが、不思議に体中がすっきりしてリラックスできました。心身共に健やかで日々の鍛練により美しい所作が生まれるということを、この教授によって実感しました。
服紗を清める–実をもって
さて、いよいよ濃茶点前です。何しろはじめての亭主役ですので、大変緊張しておりましたが、お家元の穏やかなご指導で、集中して臨むことができました。
いつも、つい流れで点前が進んでいってしまい、自分自身でも納得できない何かがあったのですが、一つ一つの所作に意味を持って行うということ……服紗を清める、茶筌の具合を確かめる、茶碗を温める、気持ちを込めて練る、等。そうして意識して行うことが至福の一碗となるべくして亭主は点前をするのであると理解できました。
また、一碗を客、亭主が共に味わうということは、もちろん、点てた側が茶の具合を知ることもできますし、さらに、一服の茶を介して心を通わせることが出来るという意味で、大変素晴らしいことであると感じました。
直々にお家元にご指導いただいたことは大変光栄であり、このような未熟な私に機会を与えてくださった先生始め皆様方に大変感謝しております。
抹茶を練る–気持ちを込めて
釣釜による濃茶点前の稽古も行われた
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