2021年10月14日
自宅の茶
原 宗友(長野不白会)
十月十四日、支部月例研究会の日、「自宅の茶」に挑戦してみました。
拙宅は、信州の中でも標高八百メートルを超える高地にあり、十月半ばともなると紅葉には早いものの、庭先はすっかり残花の頃となります。
当日の昼前、遠路お集まりいただいたお客様は四名。大先輩の支部の先生方です。
とりあえず足を伸ばしていただきたく、キッチンテーブルにてお弁当を召し上がっていただきました。自家菜園の秋野菜を使った簡素なお弁当です。キッチンの窓からは遠くに浅間山の雄姿が望め、どんな料理よりも何よりのご馳走かと思い、失礼かと思いながらも食事会場に決めました。また、皆様方お車での来訪でしたので一献は控え、初夏に仕込んでおいたノンアルコールの梅ジュースで杯を傾けることに致しました。
茶席は、持ち合わせの道具を総動員しての中置の設えにしましたが、とにもかくにも、本日のおもてなしは、秋の里山の静けさのみです。銘々の碗にて和韻点のお茶を(コロナ対策にて)召し上がっていただきました。「自宅の茶」初心者の私にとっては、炭の火で釜の湯をタイミングよく沸かせることが課題でもありますので、無事に熱い湯にてお茶を召し上がっていただけたことに、まずは安堵致しました。その後、お客様のお気遣いとご配慮で交替でお点前をして下さり、私も着座してゆっくりとお茶を頂戴しました。
自己流で全く未熟な「自宅の茶」にもかかわらず、終始和やかで温かい雰囲気を作ってくださった先生方に助けられ支えられた茶席でした。
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