江戸千家 >  不白会だより > 七夕茶会記

2016年8月7日

七夕茶会記

澤住宗津(鳥取不白会)

 七夕茶会を小学校夏休み中の八月七日夕方六時から地区の公民館を会場に催しました。
 お客様は小学生十八名です。定年退職後始めた登校、下校時の見守り。公園の清掃、ラジオ体操で一緒に体を動かし、日頃から身近に接している子どもたちです。約三十畳の和室に短冊「竹有上下節」を掛け、庭に自生の高砂百合、水引き、秋海棠などを籠に生け、沢蟹蒔絵の香合で床としました。点前中ふと気付けば四、五人の子が右手側近くに真面目な顔で座っておりました。お互い真剣モード全開でした。筆に梶の葉の茶碗にお茶を点てました。この子等の健やかな成長と平和な世の中が続くよう願いました。一回目は低学年に高学年がお茶を点てて運び、二回目は、高学年に低学年が保護者の方に手伝ってもらいお茶を点て運びました。お菓子は小さなお口に合わせて干菓子二種にしました。服加減は「意外と全部飲めた」「苦かった」など率直な感想でした。
 盆点前は若い時稽古したのを思い浮かべ、教本の「基本の点前」を参考に練習しました。ずいぶん昔なので、もしや変わっているかも知れない、うろ覚えではいけないと思い、家元の事務所に確認いたしました。やはり心配的中。服紗の扱いが変わっておりました。詳しくご教授下さり有り難かったです。バックアップシステムに感謝しております。
 お客様をお迎えするには修行の足りない私ですが、嬉しい事がたくさんありました。終わって道具を持ち帰り茶碗など拡げておりましたら、天の川の牽牛、織姫の二星を見上げる事なく夜が更け、それだけが心残りでした。

カテゴリー:行事・茶会 「七夕茶会記」のリンク