2014年1月19日
新潟不白会 八十周年を祝う
祝賀会と茶会……於鍋茶屋
新潟不白会
濃茶席 中野宗順支部長によるお点前
◆祝賀会を終えて
新潟不白会事務局 永野宗与
昭和十年五月、八代宗匠一元斎、閑雪先生ご来臨、江戸千家不白流新潟支部が発足されてから八十年を迎えます。
去る一月十九日「新潟不白会八十周年記念祝賀会」を開催する運びとなりました。当日は雪交じりの冷たい風が吹く大寒、お家元ご夫妻、宗康先生ご夫妻、東京、群馬、高田の役員の方々にお出ましをいただき、会員と合わせて百十五名の参加者でした。
濃茶席は中野宗順会長が亭主を務め、初釜を兼ねたお祝いの設えでおもてなしをご披露され、振り袖の若いお嬢様方のお運びで席中が一層華やぎ、ご亭主の思いが伝わるお席でした。
テーブル茶席は、常々お家元からご指導いただいていることを実践し、五卓を青年部や若い弟子たちが担いました。それぞれが趣向を凝らし、自宅でお客様をお招きしているかのように、和やかに和気藹々とお話しを弾ませておりました。
式典においては、八十周年にちなみ、八十歳以上の会員十三名に、功を労いお家元から色紙を贈呈していただき、一同より暖かい大きな拍手が贈られました。祝宴は新潟芸妓の踊りとお家元の篠笛のアトラクションも交えて座を盛り上げていただき、老舗料亭での優雅でゆったりと余韻の残る一日となりました。
会員一同が同じ方を向き、そのことで協調性や達成感、喜びを味わうことができたと思っています。更に十年後九十周年のお祝いができますことを大いに期待したいと思います。
濃茶席
◆もてなし、もてなされ
桑原 誠
私も五年に一度の鍋茶屋での初釜を楽しみにしておりますが、十年前は支部七十周年で全国大会が行われた年でもあり、大会直後の七月には大水害、十月には中越地震があったのを思い出しました。
午前は、先生方による濃茶席と青年部によるテーブル茶席で、各々が好みの茶碗を用意する趣向でおもてなししました。私の席にはお家元が来て下さり、お客様に花所望ならぬお茶所望で茶筌を振っていただいたり、豊富な話題に話が尽きず、東の役割と時間を忘れ一緒に席を楽しませていただきました。
祝賀会では、中野会長の挨拶に続き、お家元、群馬の宮下先生の祝辞があり、宗康先生の乾杯で祝宴が始まりました。古町芸妓さんの舞があり、お家元の篠笛はアンコールにまで応えていただき、十七のテーブルではそれぞれ和気藹々歓談しておりました。
帰りの車の中では、入会間もない会員が「なかなかできない体験をさせてもらった」と繰り返し、私ももてなす楽しみともてなされる楽しみを同時に体験できた貴重な初釜となりました。
テーブル茶席
テーブル茶席2
祝賀会風景
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