2013年1月19日
心新たに 初釜
下村宗悦(長野不白会)
新しい年を迎えた一月十九日、先生のご自宅の茶室にて初釜が行われました。
その日は寒くピーンと張りつめた空気の中の席入りでした。青竹に柳、南天の枝が飾られた床には、弦が描かれた孤峰不白の掛物、しめ飾りのお棚には朱桶の水指、皆具、私は緊張感で一杯になりました。
お炭に始まりいよいよ点心です。先生の愛情が詰まったお雑煮をいただき、心が和みました。そして八寸から千鳥へと進み、皆さんのお顔もほんのり色づき、昔の人は優雅に茶の湯を楽しんでいたのだと思いました。
中立を経て次はお濃茶です。先生のお点前の所作に見惚れ、その茶筌通しの美しさに一瞬ドキッとし目の前が明るくなった感覚に襲われました。嶋台の茶碗の金色に真新しい白い茶筌の美しさ、なんときれいな景色なのでしょう。
日頃はお茶を点てることに励んでおりますが、昔から続いている茶道とはもっと美しいものだと改めて認識致しました。
今年も心新たに茶の湯のを楽しみお稽古に励もうと感じた初釜でした。
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