2011年4月29日
着物でお花見、美味しいお茶を
河村千香子(青森不白会)
津軽にも花の季節がやってまいりました。四月二十九日、築城四百年を迎える弘前市に出掛けました。
弘前市は藩祖津軽為信公により計画され、二代目藩主信枚公が慶長十六年(一六一一)に城を完成し、津軽地域の政治、経済、文化の中心都市として発展しました。その頃から植えられた桜の木は染井吉野や枝垂れ桜、大山桜、八重桜等種類も多く、約二千六百本余りが豪華絢爛に園内を埋め尽くします。
公園へと進むなか追手門東側、お堀に面した七分咲きの桜並木が濃いピンクに彩られ、すばらしい景観を醸し出していました。
こおれもまた桜の花の一面かな、とただただ感激しました。蕾にはじまり、七分咲きのピンク一色、満開時の白、はらはらと散りゆく花びらの一ひら一ひらが優雅に舞い湖面を満開にしてくれます。いつ見てもその時々に風情があります。
立礼の寛いだ茶席
公園内の茶室(松風亭)へ、玄関側の水琴窟のかすかな音色に耳を傾け、春の香りに迎えられました。
さっそくお当番を定めいよいよお茶事の始まりです。足の悪い方の為、立礼棚にてお薄を、お道具は地元の津軽塗の茶入、七子塗の茶杓、桜模様の水指でございます。お菓子は四百年前のお殿様も召し上がったであろう素朴なお干菓子と羊羹を用意しました。続けてお花見弁当をいただきながら、和やかに会話もはずみ中立ち後は香り高いお濃茶を心ゆくまで堪能し、弘前城と桜の花のもとお茶会のテーマを恙なく終われましたこと、次回の事等話しながら帰路につきました。
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