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2011年6月28日

福島不白会 二十周年記念の食事会

白井宗節(福島不白会支部長)

初代支部長徳山先生を囲む
初代支部長徳山先生を囲む
 二十周年の記念式典・茶会は中止する事が決まりましたが、宗匠や宗康先生のお勧めもあり、被災した会員にも協力してもらい、記念の食事会を行いました。周辺の状況を考慮して洋服での出席を通知し、気軽に二十周年を祝うことにしました。
 六月二十八日、新白河駅前のホテルに宗匠、宗康先生をお迎えし、また初代支部長の徳山宗玉先生も車椅子で出席して下さいました。
 宗匠からは二十周年を祝うお言葉と、東日本大震災の被災のお見舞いの言葉をいただきました。徳山初代支部長が会の基礎を築いてくれ、岩谷前支部長が充実した会に育ててくれて福島不白会の現在があることを改めて思いました。
  被災以後、福島原子力発電所の状況が深刻になり、どうしても気が沈みがちで、地域の茶会も中止が多く、会員同士、なかなか顔を合わせることができません。皆が一同に集まる事ができ、ほっとしたとの声を聞きました。かつて家元教場研究会に参加していた現在八十歳を越える会員は、気軽に皆様とお話ができたことをとても喜んでいました。
 宗匠が「義 すじみちをたてる」という自筆の色紙を贈呈して下さいました。さまざまな思いをもって各人この言葉を胸に刻んでいるようでした。
 食後、宗匠がお持ちくださった「青梅」を味わい、お薄を一服。ほっとしたとき、宗匠が横笛を聴かせて下さいました。 本当に癒されました。 宗康先生には、講演をお願いしておりましたので、研究された一部をお話しいただきました。
 短い時間でしたが心に残る楽しい食事会になりました。
 その後、記念に準備した「松籟」の扇子を、出席していただくはずだった近隣の支部に、式典中止のお詫びとともに贈りましたところ、お見舞いや激励のお言葉をいただました。
 震災以来、気力を失っていた会員が、この食事会に出席して自信がつき、その週からお稽古を再開した方がいました。 私も気持ちの整理ができないでいましたが、大規模半壊の自宅を建て替えることにしました。皆様の力強い励ましのおかげで、一歩前に進めようと考え始めています。
記念写真
一堂に会して記念写真

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