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2024年1月28日

新潟不白会九十周年記念祝賀会・初釜

小川宗弘(新潟不白会)

 令和六年一月二十八日、新潟不白会九十周年記念祝賀会としての初釜が老舗料亭「鍋茶屋」にて開催されました。当日は、家元ご夫妻、宗康先生ご夫妻、新柳様ご夫妻、そして東京と高田支部より役員の方々にお出ましいただき、支部会員百余名参加の盛大な会となりました。
 午前は中野宗順支部長の濃茶席と、四席のテーブル茶席が設けられ、午後の祝賀会では美味しい料理と特別酒に舌鼓を打ち、家元の篠笛のご披露で花を添えていただきました。
 新年より能登半島地震、飛行機事故等、ショッキングな幕開けとなりましたが、皆様と共に、一服の茶をいただける感謝と幸せを感じた一日となりました。
 今年還暦を迎えます私は幸運にもじゃんけん大会を勝ち抜き、家元、新柳様合作の「龍吟虎嘯」の色紙を頂戴し感無量でございました。 また、はじめて参加させていただいた娘三人は、華やかで温かい雰囲気を楽しみながらますます茶の湯に関心を深めたようです。
 今後も百周年に向けて、支部を盛り上げていくお手伝いが出来たらと思っております。

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2024年1月12日

一年の計を思いつつ初釜

御堂島良子(長野不白会)

 一月十二日。朝の気温は氷点下七度、信州の冬らしいきりっとした寒さで、見上げた真っ青な空がとても清らかでございました。
 お茶室の床には孤峰不白の「鶴の絵」、青竹の花入には見事な結び柳と松。雪輪霰紋の釜(長野烈造)熨斗目飾の竹台子に朱桶、唐銅皆具が飾られ、その凛としたお茶室に身の引き締まる思いでございました。
 李宗福先生の新年を寿ぐご挨拶に社中一同あたたかな思いに包まれながら、点心へと進み美味しい懐石料理を楽しみました。
 中立ち後お炭点前が行われ、お濃茶は家元考案の『和韻点』で銘々にふるまわれました。
 お茶入も不白の「赤松末広」、お茶碗は月形邦比古作「鬼志野」でした。
 薄茶席で私はお点前の機会をいただきました。家元作の繊細で美しいお茶杓「三輪山」で、震える手でお茶をすくった瞬間、李先生はもちろんのこと、どれほど多くのご縁でこのような体験をさせていただけていることか、しばし時が止まる思いでした。

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