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2023年5月28日

アフター招請研究会

下村宗悦(長野不白会))

 五月二十八日、新緑と川のせせらぎ、鳥の鳴き声のする中、長野不白会研究会は終わりました。
 その後、家元夫妻と私達六人は、迎えに来てくれた車で豪雪で有名な野澤温泉へ行きました。狭い坂道に沿った由緒ある旅館は家元の常宿とのことです。地元の食材を使った夕食はおいしく、家元とも久しくお話しをさせていただき、楽しいひとときでした。
 翌日は近くの古いお寺で家元の笛の演奏会を予定していましたが、雨のため、旅館の一角に変更になりました。外の木々は霧に包まれ幻想的な風景です。哀愁のこもった笛の音色の童謡唱歌に子供の頃、友達と遊んだふるさとの山、川が思い出され心の中で謡っていました。
 お昼は地元の林の中にある蕎麦屋さんでお蕎麦をいただき、近くの北竜湖を散策して、それぞれが新幹線に乗って家路につきました。

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長野家元招請研究会

家元招請研究会

小宮山宗裕(長野不白会)

 ほととぎすの声がきこえる季節に、家元、雲鶴先生をお招きし、長野不白会五十周年の記念の年に研究会を開催できました。
 家元のご指導が初めての人や長年お世話になった方、それぞれの思いがあった事と存じます。私も雲鶴先生のお点てになったお濃茶をいただけ、幸せでございました。
 また野沢温泉でのひとときも大変楽しゅうございました。思いがけず家元の篠笛も拝聴でき、雨の北竜湖もまた趣があり、思い出に残る場所となりました。

御堂島良子(長野不白会)

 研究会が小諸で開かれることから、家元は「島崎藤村の手紙」掛軸をご持参くださいました。その手紙の日付と開催日が同じで驚きの声が上がりました。
 午前中は家元の指導の下、小習「お花」「お炭」が行われ、着物のままでもできる軽い体操を教えていただきました。
 午後の濃茶は雲鶴先生によるお点前で、次客として、先生の柔らかな動き、そして静謐の中で切れ目なく続く所作を間近で見ながら、「ひとつひとつの所作を見逃すまい」と一心な気持ちになりました。「ものを大切に、なかんずくひとさまを大事に」することがすとんと胸に落ちた思いです。いただいたお濃茶のまろやかで香り豊かな美味しさは。長野不白会五十周年を記念する招請研究会から、得難い多くのものを授かりました。

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2023年5月14日

久留米雲鶴先生招請研究会

雲鶴招請研究会

笹本宗緑(久留米不白会)

 ずっと延期になっていた対面での研究会、本当に心待ちにしていました。
 課題は「台天目と盆点」。床や水屋も見ていただき、軸と花との調和、天目茶碗と台とのバランスについて、各服点ての濃茶の場合、茶器へ抹茶をどの程度入れたらいいかをご教授いただきました。
 その後、普段のお稽古やお茶会では殆ど目にすることのない台天目と盆点のお点前を雲鶴先生にしていただきました。お茶をお出ししてからのき方やお道具の拝見の仕方も状況に合わせて対応することが肝要であるとのご指摘も頂きました。
 今回の課題、台天目と盆点でお客様への心配り、大事なお道具への配慮がいかに重要であるかを改めて学びました。

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