■平成20年家元教場研究会
●茶の湯の実践(第1回、第2回)
■花月の間
入席の挨拶
今年の家元研究会の課題は「茶の湯の実践」。花月の間(広間)、蓮華庵(草庵の茶席)、会館の応接室という、それぞれ特徴のある空間を使って、茶会が開かれています。数人の当番が各席の亭主となり、午前と午後の二回、客を迎えます。
実践に入るにあたり、家元から次のような説明がありました。
「亭主と客が会っていきなり点前が始まりお茶を飲むという茶会ではなく、まず、簡単な点心とお酒で一献。亭主と客の気持ちが和み、場が盛り上がる初座の時間を作って下さい。客といっても、亭主に任せきりになるのではなく、客としての役割を担っていい時間を共に作り上げることが大事です。
そういう時間を共有することで、後の点前が生きてくるのです。」
入席後、まずは一献
後座の一服を味わう
なごやかなやりとり
■応接室
ワインで乾杯
床代わりの一画に生けられた花
■蓮華庵(草庵茶席)
草庵茶席での一服
松花堂昭乗の消息が掛かる
季節の食材を使った点心
蓮華庵入席
教場での講読会
最後は、教場に全員が集まり、亭主側はどのように客をもてなしたか、客側の印象に残ったことは何かを各席、報告し合います。
使用した茶道具類、持ち込んだ自慢の料理や酒、菓子、花等の具体的な報告を聞いていると、入席しなかった席の様子も、会記を読むようにして取合せを思い描き、席中の交流の様子を想像できるようでした。
入席を待つ間の時間を使って、教場では「茶話指月集」(岩波文庫『山上宗二記』所収)の講読会が開かれています。